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発信箱:感情と意味=野沢和弘

リンク: MSN-Mainichi INTERACTIVE 発信箱.

小泉改革 何だったンでしょうか

これから正当な評価が下されるンでしょう

 これだけ高い支持率のまま小泉内閣が幕を引くことができたのは、巧みなテレビ利用術だったと言われる。首相官邸で記者団とやり取りする首相の顔と言葉を、テレビが毎日茶の間に届けたことがそうだという。ただ、その前の森喜朗首相が同じことをやったらと考えると、やはり小泉さんのキャラクターも大きいと思う。

 テレビはその場の状況を生々しく伝える。郵政民営化法案が参院で否決され、衆院解散に打って出た時の記者会見では、声の調子や表情の微妙な動きから、首相の血が沸き立つような心の動きが伝わってきた。続々登場した「刺客」候補のはじけるようなキャラクターや高揚感も洪水のように茶の間をのみ込んでいった。その情報量は活字メディアを圧倒する。

 しかし、状況をわかりやすく(面白く)伝えることと、その状況が意味するものを伝えることは違う。テレビを見る人は映像と音によってさまざまなイメージがふくらみ、「面白い・つまらない」「快・不快」「好き・嫌い」の感情をかき立てられる。しかし、そのニュースの意味を深く理解しないと「正しい・間違い」「良い・悪い」の判断を誤る。

 ポスト小泉をめぐる各種世論調査では、次期政権に期待するものとして年金や医療など社会保障制度改革が上位だった。しかし、社会保障政策にほとんど実績のない安倍晋三氏の人気が他を圧倒し、断トツで自民党総裁に選ばれたのはなぜか。

 世の中には面白くて好きだと思っても間違っていることがある。不愉快でつまらなくても正しいこともある。(社会部)

毎日新聞 2006年9月23日 東京朝刊

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